知っている人にとっては当たり前でも、知らない人にとってはなるほどと思えるようなことをお伝えするミニコーナー。暮らしのTIPSです。
3回目は、3月3日の桃の節句にむけて、貝をおいしくいただく技をご紹介。
桃の節句のお料理といえば、ハマグリのお吸い物と、ちらし寿司。
貝のおいしさをより一層引き出すテクニックをお伝えいたします。
貝のうまみは、コハク酸という有機酸系のうまみです。このうまみを上手に引き出してあげることで、さらに美味しさアップが期待できます。3月2日のお昼から始めれば、ギリギリ3月3日に間に合うかも。
凍らせることでうまみアップ
実は、貝類は、生きたまま凍らせることでうまみがアップします。
これは、氷点下の状況におかれたときに、貝類が、凍ってなるものか!生きよう!とがんばるときに、コハク酸を放出するといわれています。コハク酸はうまみなので、凍らせることでうまみがアップするということなのです。
ただし、これには諸説ありまして、いろいろ文献は調べたのですが、本当にそれが正しいのかはちょっとわからなくて、科学的な裏付けまでたどり着けなかったのですが、ただ、凍らせることで、細胞膜が壊れて、細胞膜の中にあった旨味成分が外に出やすくなるということはほぼ間違いなく、以前野菜出汁を様々な方法で抽出したときも一度凍らせると美味しいというのも実証していますので、いずれにしても、食材を一度凍らせる、というのは、旨味を引き出すのには有効な手段の一つのようです。
では、下ごしらえをしていきましょう。
まずは、砂抜きをしましょう。
砂抜きをすることで、貝を食べたときのジャリっと感をなくします。
水に対して3パーセントの食塩を用意して食塩水を作ります。
3パーセントというのは、海水の塩分濃度です
塩分濃度系など普通の人はもっていませんから、下記を覚えておきましょう
小さじ1=食塩6グラム
ですから、水を1カップ(200cc)用意したら、小さじ1の食塩を溶かせば、海水になります。
簡単ですね。
これを、貝が溺れない程度に浸します。
アルミホイルをかぶせて暗くしてあげると、貝たちは、砂の中に潜ったと思い安心して活動を始めますので、この状態で3〜4時間静かに置いておきましょう。
なんか貝の砂抜き講座みたいになっちゃいましたが、
ここからが本題!
砂抜きを終えた貝は、冷凍庫に入れて凍らせてしまうのです!
少々残酷かもしれませんんが、火あぶりにされるのと、氷漬けにされるのとどちらが辛いのか、なんともわかりませんが、、人間にとってのうまみをアップされるには、凍らせるのに一択です。
あとは3月3日の当日に、いままで通りにお吸い物を作っていただければ、それでOKです。
せっかくなら、おいしい蛤のお吸い物を頂きたいものですよね。
酒蒸しや網焼きも美味しいですが、お出汁を味わいながら食べるちらし寿司というのは格別なものがあります。せっかくならとことんこだわって美味しい1日を迎えましょう。
ギリギリのタイミングの記事となってしまいましたが、間に合う方はぜひ!
なお、この技はしじみやアサリにも有効です。
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