美味しい出汁を引くには、適正温度があります。
ただ、人によって言うこともまちまちで、何が正解なのか、分からなくなることがあります。
ぼくが信頼する書籍や料理人からの発言を引用すると、
下記が一番うまみが引き出せる適正温度のようです。
【昆布】
60度で60分
【鰹節(うす削り)】
85度で2分
【煮干し】
80度で20分
しかし、あえて雑味を出したいときやパンチを出したいときはその限りではありません。
以前、日本橋の八木長本店で、鰹節の厚削りを購入したときに、どれくらいの温度と時間で煮出せばいいのか質問したら
「あなたが、出汁が出た、と思うまで煮出してください!」
と言われました。そのときはなんて雑な回答だと思いましたが、
実際にさまざまな料理に使ってみると、たしかに目的によってだしの取り方は変わるし、出し方は変えていいものだと思いました。
結局、自分がいちばん気に入った出し方が唯一の正解であって、
インターネットにかかれていることを鵜呑みにしてただ真似するだけではいけないんだなと思います。
もちろん、料理の目的にあった出汁の取り方というのはあります。
そこは、先人たちの知恵をそのまま流用すれば問題ありません。
まあ、こんなわけで、多くの人にとって出汁を引くっていうのはハードルの高いものになっているんだろうと思います。