今日は、菌としてのバイキンマンを考えてみたいと思います。
以前、発酵について書きましたが(以前の記事)
そもそも菌には、良い菌、悪い菌という区分けはありません。人間にとって良いものであれば良い菌ですし、悪い菌であれば、バイ菌とされてるだけで、菌の生物的な存在としては差がありません。
そうすると、そもそも、このバイキンマンは誰に対してのバイキンでしょうか。
考えていきましょう。
アンパンマンのストーリーを見ると、バイキンマンはいつもアンパンマンたちパン類と戦っていて、人間であるジャムおじさんに悪さをすることはありませんよね。
ですので、このバイキンは、パンにとっての悪い菌であって、人間にとってバイキンではないと言えそうです。そうすると、パンにとってのバイキンとは何でしょう。
おそらくカビです。カビが生えることで、パンが分解されて壊れしまいますので、まさにパンにとってはバイキンです。細菌やウイルスの類いではないと思います。カビ菌は真菌と呼ばれる胞子で増殖するキノコとかと同じタイプの部類です。なので、バイキンマンは、巨大なキノコの化け物ということになります。
パンには青カビ、白カビ、クロコウジキンなどが生えます。ですので、バイキンマンはこれらのうちのどれかになるかと予想されます。
次に、パンには害があって、人間には害がないということから、カビの中でも除外されるものがあります。青カビ、白カビは、カビから出す毒素が人間にとって害があります。よって、バイキンマンは青カビや白カビではありません。残る、クロコウジキンは焼酎の原料になる菌です。コイツは人間には悪くありません。(まあ食べ方によっちゃ体に悪いですが) しかもバイキンマンは黒いですよね。
見えました!
バイキンマンはクロコウジキンです。
ちなみに、バイキンマンには、かびるんるんという手下がいます。カビの親玉なんですね。沢山のカビで優位になると、そのカビが他の菌を寄せ付けない強さを持ちます。バイキンマンはなかなかのやり手です。
ところで、ドキンちゃんは食パンマンが大好きですよね。カビは食パンの糖分が栄養素になるので、繁殖するのには好都合の存在です。だから食パンマンが好きなのかもしれません。ドキンちゃん、食パンマンに言いよって誘惑して、実はカビを繁殖させて分解しようとしているのかも!食パンマン、逃げてー。
このように、視点を変えると、一方にとっては悪者でも、一方にとっては悪者でもなんでもない、その逆もしかりということがあります。
下記は2013年クリエーティブコンテストの最優秀賞。
出典:新聞広告データアーカイブ
一方的な視点で見ると悪者でも、もう一方から見ると別の視点が見えてくることってありますね。
今日の結論、
バイキンマンは、パンにとってのバイ菌でも、人間にとってのバイ菌ではない。
むしろ人間にとっては、いいやつ。
以上、菌の視点からみるバイキンマンでした。