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発酵を考える よく観察する

生きるってことは、つまり、臭いってことだ

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今日はにおいの話。

とかく清潔で秩序ある世界を求めて行く現代社会みたいなムツカシイことを考えると、どうもくさいにおいというのは嫌われていく方向にあって、なるべく蓋をするべきもの、なるべく無臭になるべきものとして考えられているように思います。

もちろん、昔からお香だったり、香水だったりといった、においを打ち消すための道具というのはあったので、今に始まったことではないですが、それにしても、制汗スプレーや消臭剤などの氾濫をみると、体にまつわるくさい匂いに関しての嫌悪感というのは加速しているんじゃないかと思うのです。

では、なぜ、くさいって嫌われるんでしょう。

たぶんなのですが、有機物が腐って土に帰るプロセスにおいて、菌が物質を分解するときに起こる腐敗臭というが、まだ生きている我々にとっては、そうなっては困るということで分解されないようにそれらを遠ざけるけるために、くさいにおいというものに不快感を抱くようにできているんじゃないかと思います。

また、腐ったものを食べると、お腹を壊してしまいますので、体が本能的にこれは食べちゃだめなものだとわかるように刷り込まれているのでしょう。

だから、より本能的な部分でくさいものには嫌悪感を抱くのだろうなと思います。

一方で、納豆やチーズといった発酵食品も、慣れない人にとっては腐敗臭と感じられ、食べたくないという人もいます。これはよく言われるのが、子供のころから食べていないから慣れないということ。つまり、臭覚における不快感というのは、後天的で地域や文化などの要素も含まれているということなのです。文化ってすごい、本能的な部分さえも超越しちゃえるパワーを持っているんですよね。

しかし、我々が生きている以上、有機物であるため、菌と「共生」あるいは「闘い」は必ず続き、その作用によって生じる「匂い」と決別することは出来ません。なのに、体臭においては無臭を求められるのはなぜでしょう。我々は無機物化していくことを望んでいるのでしょうか。100年後にはみんな嫌でも無機物になっているっていうのに、何を急いでいるでしょうか。骨になっちゃったら、もう匂いもしません。におうからこそ生きているんじゃないのかしら。

僕が、20代前半に、一人暮らしをはじめて間もない頃、まだ食事は外食ばかりでキッチンではコーヒーを入れるくらいなことしかしていなかった時期、はじめて料理をした後に、翌朝三角コーナーから腐ったような匂いがしたときに、はじめて僕もここでようやく「生活」を営み始めたんだと思ったことがありました。生きている実感というのを、くさいにおいを通して感じたのでした。

風邪をひいて、鼻が詰まったときの食事のつまらないことと言ったらありません。味覚は5味といわれる要素から出来ていますが、匂いの要素もなければ、おいしくありません。匂いの無い人生はまったく面白くない世界です。そこを隠してしまうような社会というのは、面白くないですね。

 

と、いろいろと考えまして、

今朝は制汗スプレーをせずに家を出ました。

けっしてスプレーするのを忘れたわけではないのです。ホントです。ホント。汗

(なんだ、そういうオチか。長文すみませんでした。)

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