(写真は、熱く説明する館長)
さて、久しぶりに送水口のお話です。
今日は、送水口博物館についてもう少し書きたいと思います。
送水口博物館は、以前も書きましたが、新橋の雑居ビルの屋上の村上製作所の社長の村上さんの手作り博物館。毎週木曜日と隔週土曜日の14時〜19時だけ開館しています。
博物館につくと、まず記帳ノートに名前を書きます。
そうしますと、もれなくオリジナル送水口博物館コースターがもらえます。このコースターには累計入場者数が記されていますので、自分が何人目の客かというのが分かります。また、このコースターは2色あるので、どちらの色になるかは、来た時のタイミング次第です。絶対に2色をコンプリートしたい方は、伴侶をつれて来館すると良いでしょう。
送水口博物館は、ファンの間では「ソーハク」と呼ばれていまして、ときどきソーハクのイベントが催されるようなので、Facebookやツイッターなどをチェックしてみると良いでしょう。
博物館の中は、こんなかんじで、所狭しとキレイに磨かれたビンテージの送水口が飾られています。
村上製作所がつくった送水口は、ご覧のようなロゴマークが刻印されていますので、もし街中で古い送水口をみつけたら、このマークかどうかよく見てみてくださいね。
こちらは、送水口なのに「服部」という屋号が書いてある大変珍しい送水口。この展示には裏側に面白い秘密があるのですが、このブログで全部言ってしまうと、博物館に行く必要がなくなってしまうので、詳しくは現地でぜひ館長の説明とともに見てみてください。
興味深そうに館長の話に耳を傾けると、館長も上機嫌で新聞に載った記事や、テレビで取材されたときの番組を惜しみなく見せてくれますので、軽く2時間くらい時間が経ってしまいます。居たいなら居たいだけ居てねというピースでフリーダムなオーラが出まくっているので、そのうちビールでも出てくるんじゃないかという雰囲気。
さらにテンションが上がってきますと、ノートに図解して説明をしてくれます。これは、日本橋のデパートは地下でパイプで繋いで水を融通しあっていたというお話。うん、楽しい。
ちなみに、館長は、古い送水口を譲り受けに行くときは、必ず自分の手で取り外しを行なうそうです。
「価値が分からない人間にやらせると、傷つけられたりするからね。」と。
そして、「でもね、昔からなんでも自分一人で全部やっちゃうところがあってね、おかげで下が育たなくてね・・・」とおっしゃいまして、自分にも同じ悩みがあったので、それはそれで、そっか自己完結しててもこんな立派なダンディな大人になれるんだ。なら、いいじゃん。下が育たなくたって。一生現場でも良いじゃん、と心の底で人生の先輩を見たのでした。(ただし、ホントに好きなことじゃないとね。)
送水口は、もともと取り外したときはこんなピカピカではなく、錆び錆びだったそうですが、館長が「今日は磨くぞー!」とSNSで号令をかけると、ぞくぞくとファンの方が集まってみんなで磨くそうです。もうこのエピソードだけでも館長の人望の熱さがうかがいしれます。
この日は、本家送水口ファンのAyaさんがいらっしゃっていまして、私のブログをその場で読まれてしまって冷や汗をかきました。(でもお陰で、いろいろお話聞けてよかったです。ありがとうございます)
壁には、送水口ファンから送られた2周年のお祝いのカードなど、所狭しと並べられていて、みんな送水口が好き!というただそれだけがひとつになった暖かい空間になっていて、館長は幸せだなあと、ちょっとうらやましく思いました。場があるって大事ですね。
館長作のオリジナルグッズや送水口の絵本も売られていますので、記念に買ってかえることもできます。(この日は、ちょっと現金をあまり持ち合わせていなかったので、次回行ったときにゲットしたいと思います)
他にも顔ハメパネルや送水口取り付け体験など、盛りだくさん。
春にはお花見イベントをやったそうです。もうちょっと早く存在を知っていれば、、、くっ。しかも、会費500円で2ドリンクにライブにトーク、館長儲ける気ゼロですね。すごい。
夏には、送水口ナイトというイベントをやるそうです。これは楽しみ!是非チェックせねば。
個人的にはまだまだ目が離せない送水口、一旦これをもって一連の記事は完了としたいと思います。また後日談が出て来たら、記事を書こうと思います。
どうもありがとうございました。新しい人と出会いに感謝。
p.s.
屋号が刻印されている送水口は非常に珍しいとのことでしたが、先日ジョギングをしていたら、下記のような送水口を見つけましたので、さっそく館長に写真をメールしましたところ「これは珍しいです!しかも村上製作所製です!」とのことでした。ますます町歩きが楽しくなりました。