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コールラビの三五八漬け

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さあ、久しぶりに漬物をしましょう。

みなさん、三五八漬けってご存知でしょうか?

塩3、米麹5、蒸した米8の割合で混ぜたものを漬床にして、お好みの野菜を漬けるお漬物なのですが、これがもう本っ当に美味しくって!しかも糠漬けのような独特のクセもないので、たぶんこれがキライって人はほぼ居ないんじゃないかと密かに信じています。だから、漬物初心者には一番おすすめしています。

そんな三五八漬けですが、そもそも米麹に蒸し米を用意できにゃーい。という人が普通はほとんどですよね。でも、スーパーの売り場をよーくよーくチェックしてみてください。下記のようなものが実は売られていたりします。(地方によってはないかもですが)

もともと北関東で発祥したと言われる三五八漬け。お米を贅沢に使う漬け床だから、やっぱり贅沢なんですよね。精米したカスである糠を床とする漬け床に比べると、やっぱり、甘さ、うま味、香りは一段上。華やかでうま味の強い漬物が仕上がります。

あらかじめ塩と麹と蒸し米がブレンドされているこんな商品はもうあとは水と混ぜるだけという簡単仕様。

うちは、麦と玄米の炊いたご飯をちょっとブレンドして混ぜました。(ちょっとアドバンテージを見せつけておきたい、いやらしい性格)

お水を適量混ぜたら完成。すぐにその日から、発酵食品が作れるなんとも便利極まりない、お手軽過ぎるお漬物の床の完成です。

さて、ここで取り出したるのは、これなんでしょう!?

初めてみる造形に。皮膚の内側がゾクゾクします。

こちらは、いつも行く八百屋さんで、何の前触れもなく、店頭に置かれていて、目が釘付けになってしまい、ジャケ買い。どう使うかもあてがなく、買ってしまいました。(いつもの悪い癖)

しばらく悩んで、これは何かとSNSのみんなに問うたら、速攻で「コールラビです。」「コールラビやね。」「コールラピ!」と教えてくれました。私のお友達は普段からどんだけコールラビってるんや、、と思いながらも、恥ずかしながら初めて知ったこのお野菜。なんとなくアブラナ科っぽいなとは思っていましたが、やはりそのようなものでした。西洋野菜だそうです。そしてこの球根だか茎だかよくわからないところを、皮をむいて、サラダや炒めものにすると美味しいという情報をいただいたものですから、こんな私としては、やはりまずは漬けてしまうわけなんです。

葉っぱの部分を切り落とすと、ちょっとした地球外生命体のような妖艶な空気を漂わせてくれます。

カットすると、中はカブのような感じもありがなら、皮は厚く、上のほうは赤みを帯びて少し硬くなっています。中心の上に向かって一番栄養がいきそうに見えているくせに、葉っぱは周りのほうがよく育っていて、真ん中は貧相に育つというパラドックス現象が起きており、どんな気持ちでこの野菜を見ればいいのか若干心が不安定になりました。

さあ、そんなときは、漬けるに限ります。

半分にカットしたコールラビは、一方は外の皮をむいて、一方はそのまま漬けてみることにしました。

じゃじゃん。

半日後。

いい感じに漬かっています。

三五八漬けは、結構塩分濃度が高いので、ぬか漬け以上に早く漬かります。これも手軽なエントリー向けならでは。唯一のデメリットは水分が結構出てしまうので、何度か漬けると漬け床がドロドロになってしまうこと。糠漬けのように水分を布にしみこませて調節しながら使い続けることができないので、何度か漬けたら漬け床はサヨナラになっちゃいます。しかし、それもまた贅沢な漬物である所以。僕は、お金持ちの漬物だと思っていますので、「サゴリッチ」と心の中で呼んでいます。

まあ、そんなことはどうでもよいのですが、食べてみましょう。

ポリ、ポリ、ポリ。

「ああああん。おいちい」

もうね、最高ですよ。はい。

産まれて初めて食べたコールラビ。男40歳超えた私はもうコールラブと呼ぶことにしました。これは美味しい。ラブだ!

ブロッコリーの芯の真ん中の一番美味しいところだけを集めてちょっとジューシーにしたような感じというのでしょうか。青臭くもなく繊維も繊細でハリもある。瓜ともちがう世界観。

外皮付きのほうは、、、

うーん。まあ、これは、皮なしの方がいいかな。。。

食べられなくはないけれど、ちょっと硬い。

そんなコールラブをこれからも愛でていきたいと心に誓った今日この頃なのでした。

(次は普通に食べよう。。。)

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