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UMAMI 作り手物語 だしについて

【だしとりレポート】青森シャモロック節 1

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さて、先日作り手物語でご紹介した青森シャモロック節の食レポ記事です。地鶏の青森シャモロックの良いお肉をそのまま節にしたなんて、食べる前から美味しい予感しかしませんね。どんなでしょうか。

 

まずはオーソドックスにおだしを

なんとか節を最初に試すときには、やっぱりなんと言ってもベーシックにおだしを引いてみて味わってみるところから始まります。

ということで、鰹節を扱うのとおなじ気持ちで向き合います。

昆布と合わせだしにしてみようと思います。

ざざー。

しばらく浸しておきますと、実に良い香りが漂ってきます。

うん。これは、鶏スープのにおい。

3分くらい待ったら、布で濾します。


じゃじゃーん。キレイなおだしが引けました。ほんのり濁りがありますが洗練されたスープ感が漂います。

ちょっとお味見。

ズズー。

おお!おいしい!思ったほど強すぎない上品なうま味と、ふんわりとした甘味が広がります。当たり前ですが魚感はありませんので、きっと外国の方にはウケがいいはず〜。うんうん。いいね。

鳥のだし自体は別に皆さんも鶏ガラスープの元だったり、鍋物だったりで味わっているのでご想像つくものと思いますが、あの感じに、燻した薫製の香りがしているのでありそうでない。しかも、この美味しさがコトコト何時間も煮出すことなくスっと3分で引けてしまうというのは画期的。これは素敵だぁ。

どんなお料理に使おうかなあ。中華でも洋食でも何にでも使えそう。しかし、ここはあえて味噌汁にして味わってみよう。(本能的には味噌汁にはもったいないんじゃないの?と心の葛藤が聞こえてきますが)

ネギと豆腐とワカメのオーソドックスな具材に、手前味噌をときました。

完成!

いただきまーす。

ハフハフ。ズズーズー。

 

おおお、甘くて美味しい〜〜。

とても口当たりが柔らかく、スーっと染み込む感じがします。

しかも、使う味噌の量をかなり減らしたのですが、塩分の少なさを全く感じず、満足感が高いです。やはりだしが効いているというのはこのメリットがありますね。

家族に感想を聞いたところ

「このおだし何〜?え〜!鶏節なの〜。へえ。」

という感じで、言われなければ分からないくらい個性の主張はそれほど強くなく、ベースとしてのおだしの役割となっていました。

おいしいです。

だしガラがもったいない

さて、満足感高いお味噌汁となりましたが、おだしを引いた後のだしガラ、これ鶏肉そのものですから、捨てるのは忍びない。というかまだまだ味がします。(もっと煮出してもよかったのかも?)

これは、醤油、酒、みりんの3大アイテムで王道のアレを作りましょう

弱火でじっくり炒ります

できました!

これが美味しくないはずがない。

ちょっと甘めに仕上げると、ごはんのお供にたまりません。

食感は、さすが地鶏というだけあって、じっかりと噛みごたえが残っています。よく噛むことでジュワっと口の中に広がるうま味がクセになりそう。

 

あれ、卵かけごはんが最高なんじゃ

さて、おだしを堪能したあと、ふと改めてこの削り節をみて考えました。

裏面を見ますと・・・

んーーー????

「名称:ふりかけ」

ふ、ふ、ふ、ふりかけえええ???

ふりかけですかい!笑笑笑

ならば・・・ごはんにふりかけなくては。。

じゃじゃじゃん!

どうよ!

あつあつご飯に鶏節を豪快にのせまして、ひらひら踊る鶏節を楽しみながら、卵黄をのせたら、醤油をジャジャっとかけてかきこみます。

 

うめーーーーーー!!

うめ!!うめ!!うめっす!!

押忍!押忍!押忍!

 

育ち盛りの高校生なら、丼で4杯くらい食べるのではないでしょうか。これ。

そして、ふと気がつきました。

「こ、これは、もしかして、親子丼なのでは・・・」

鶏肉と卵、、、100パーセント親子丼だ。紛れもない親子丼。

鍋も包丁も使わない、即席親子丼。

そう考えると、超絶便利!

 

鶏節の魅力はまだまだ知られていません。これからますます広がっていくといいなと感じるひと時でした。

次回は、唐揚げの衣に鶏節を使ってみようと思います。

 

こうご期待

 

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