巣篭もりの今だからこそ見直したい
巣篭もりして生きていくには、ある程度の食糧の備蓄というのは必要かと思いますが、それがカップ麺やレトルト食品でいいのかと言うと、これはどうもいけません。ただでさえ自宅待機で運動不足でテレビをつければ負の情報しか入ってこないと、心が蝕まれてそして偏った食事があいまって体まで蝕まれてしまうかもしれません。究極を言えば、米と味噌と鰹節があれば巣篭もりは出来てしまうと思っているのですが、植物性の栄養がどうしても不足してしまいます。そんなときに強い味方なのが、様々な乾物です。できれば、これから何回かに分けてご紹介していければと思いますので、お付き合いください。
手軽で便利なブレンド済み
今回ご紹介するのは、長崎県の五島で作られている「五島三菜」です。これ、いわゆる切り干し大根であるのですが、人参とひじきもブレンドされた乾物なので、他に野菜を追加する必要がなく、超便利です。一度茹でた後に乾されているので、水で戻せばなんならそのままサラダとして食べることも出来ます。
小分けになっているので、この一袋でだいたい家族4人のおかずにちょこんと使うなら3〜4回分は賄える量。ちょっとしっかり目に味付けしておけば、冷蔵庫で1週間は持つので、作り溜めしておけるお惣菜としてとても良いです。
では、さっそく調理を始めましょう
たっぷり目のお水を入れて15分ほどつけておきましょう。
しばらく置くと、ご覧のように水分をすってふっくらとし、大根についていた黄色がおちて白さが出てきます。
その黄色はどこに行ったかというと、お水のほうに溶け込んでいったのです。
で、この汁。捨てちゃいけません。野菜のうま味が溶け出した「出汁」です。ちなみに、今回は商品として気にならなかったのですが、物によっては一度さっと水洗いしてから改めて水に浸していくのがおすすめです。ゴミなどがついているものもありますので。
ということで、そのまま具材も鍋に投入です。
たまたま豆があったので、それも入れちゃいましょう。
野菜からかなり自然な甘味が出ていますので、みりんと酒は少々で大丈夫。
煮たったら刻んだ油揚げを入れます。私はすこしコッテリした味わいが好きなので特に湯引きせずに使います。鶏肉など動物性の食材を入れるなら油揚げは湯引きしたほうがいいかもしれませんね。
味付けは、たまり醤油。こちらは愛知県のお友達に買っていただきました。濃口醤油と比べて、コクが強く、それでいてあまり塩辛くないのが煮物に最適。
焦げ付かないように、ときどき混ぜながら、煮汁を蒸発させていきます。
器に盛ったら完成でーす。
はあおいしそう。
包丁は油揚げを刻むときしか使いませんでした。
見てください、この健康に良さそうな感じ。
熱々も美味しいですが、冷めてから味が馴染んだときにいただくのも格別。主菜の脇にちょこんといるだけでちょっと幸せな箸休めに。
この五島三菜の大根はちょっと太めで、長時間煮込んでもクタっとなりにくく、またひじきも結構太くて歯応えがあり、ちゃんとおかずを食べている感があり、とても好きです。(たまにテイクアウト弁当などにちょこんと入っている切り干し大根はただ甘いだけでクタクタでおいしくないものがありますよね。あれと比べるとおいしさが歴然と違います)
また、野菜から出る旨味だけで十分に美味しいので、鰹節や昆布など出汁は不要です。また別の技としては、水でもどした汁は味噌汁の出汁など別の料理の出汁に使い、具材はお肉と炒めて別の料理にするなど、アレンジもかなり利きます。
スーパーに行くと、カップ麺やパスタ、レトルトコーナーが買い占めされ、乾物コーナーは全然買われていません。うーん、買い占めるならこっちだと思うんですけどねえ。
別に停電したり、ガスが止まったり断水したりするわけじゃないんですし。。。集団心理に心を持っていかれすぎず、正しく備えていきたいものですね。
今回を機に、日本に古くからある保存食が見直されるといいなと思います。
p.s.
五島三菜を随分と褒めちぎってしまいましたが、べつに五島市からお金貰ってる訳じゃありません。また先日のイベントで使った五島うどんとも無関係。普通に近所のスーパーで買いました。気がついたらPRになっていたので、逆に五島市から何か送って頂けるなら大歓迎です(笑)