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UMAMI だしについて

牛乳で鰹出汁を引いたら、誰かと握手したくなった話

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最近は、コロナ関連のニュースで給食で使われなかった牛乳が余りがち、というニュースもありましたので、ふと牛乳を何かに活用できないかと思っていたのですが、そう言えば、鰹節とちゃんとペアリングをやったことなかったなと思い、トライしてみることにしました。

もちろん、鰹出汁と牛乳ってもともと相性良いのは知っているのですが、それって、あくまで鰹出汁と牛乳の組み合わせ。今回は、水を使わずに、牛乳そのものに鰹節を入れて出汁をとったらどうなるんだろうというのをやってみました。

 

あくまでセオリーに従って出汁を取る

相手が牛乳であれ、お湯であれ、鰹節が美味しく出る温度というのは変わらないはず。であれば、同じようにやってみよう。

お鍋に牛乳を張ります。

火入れします。

85度になったら、火を止めます。(沸騰は一度もさせませんでした。沸騰させると牛乳の膜が出てきて、後で濾すときに大変そうなのと、膜に持って行かれる成分がもったいない気がしたので)

鰹節を投入します。なんだか新鮮。

お湯の時のようにサッと広がる感じがしないので、ちょっと混ぜてみました。

香り、めちゃくちゃ良いです。

5分くらい経ったら、晒し布で濾します。すごい美味しそうな匂い。

かなり目詰まりしてしまい、なかなか落ちません。(キッチンペーパーだと濾すの無理です。これ。)

ここはもう大人の事情ということで、ギュっと手で絞っちゃいました。(鰹節の一番出汁の一般セオリーだと、絞るとエグミや雑味が出ちゃうからNGなんですが。牛乳がすでにコッテリしてるんだから、絞ったって良いやろというロジックという名の言い訳)

ということで、牛乳鰹出汁!引けました!ドーーーン!

アッハッハッハ。なんといいますか、見た目はホットミルクですが、ほんのり茶色で香りが鰹出汁。そして、一口飲んでみたのですが・・・

 

 

ウヒョーーーウメエエエエエエエエ!!!!!

 

 

なんで、今までやらんかったんや〜。バカバカー。あたしのバカ〜

己の愚かさを嘆きました。こんなにうまいものを何故いままでやらずに過ごしてきてしまったのだ。人生の半分くらい損していたかもしれない。この技を知っていれば、あんなこともこんなことも出来たに違いない。遠い夏の日の思い出が走馬灯のように浮かんでは消えていく。覆水盆に返らず。こぼしたミルクは戻らないという海外のことわざもあった。うん。何が言いたいんだ私は。

あのですね、もう昆布要らんのです。牛乳のうま味が鰹節のうま味が相乗っているので、もうこれで十分にうまいです。完成しています。和とも洋ともとれないこの独特な世界観。乳製品独特の甘い感じと鰹節のうま味が高次元でまとまりあって、ほんのちょっと塩を入れるだけで、泣く子も笑う、めちゃうまスープが出来あがる!無限に飲み続けられる感じ。ほんとに、塩がほんのちょっとで十分なんです。この満足感たるや、なんと表現すれば良いのだろう!

思わず私は、狭い部屋を冷蔵庫に向かって猛ダッシュしました。そして、おもむろに野菜を蒸しました。このうま味は他の素材から出る出汁で汚したくない。。

蒸し野菜を器に並べたら、さきほどの牛乳鰹出汁にほんの少し自家製味噌を溶かし、コショーとオリーブオイルをかけてパンチとコクをプラス。うむ。何も引かない、何も足さない。ダバダー。

どれ、食べてみよう。

パクリ。

 

ウーマースーギーーーーー!

 

近くに誰かいたら、きっと握手しています。

これやばいです。なんだろうこのコッテリしているのにしつこくなく、スルスルといけてしまうこの感じ。テレビで食レポお姉ちゃんが思わず発しそうな安易な言葉をたくさん吐いてしまいそうなくらい美味しい。濃厚さが程よい。薄くなく濃くなく。そして食材のうま味も引き立ち喧嘩していない。まさに出汁としての役目を十二分に果たしている〜。この見事なドリブルとパスにより見事なゴールを決めた一皿となっている〜!! 翼くん、パスやー。石崎くんありがとう!いっけー、オーバーヘッドキックだー!

 

そしてそして、なんと出汁ガラにもミラクルが起こりました。

牛乳を纏った鰹節の出汁ガラ。これは捨てるわけにはいかない。

うーん、どうしてくれよう。

チッチッチッチッ。(閃いた!)

ジャジャン!まさかのお酢!

そして、オリーブオイルと塩!

じゃじゃん!

見た目はちょっとアレですが、

マヨを使っていないのに、マヨっぽい、自家製ツナマヨの完成です。

あ、マヨは卵の黄身も入れなきゃ行けないか。

よ、よおし!これでどうだ!

じゃじゃじゃん!ゆで卵を作って、黄身とさっきのやつをまぜまぜして、白身を器にして戻しました!!

 

 

キャーーーーーー!

 

うまい!うまい!サイン頂戴!!楽屋行っていいですかー!!

っていうくらい美味しく出来上がりました。

 

まとめ

牛乳で鰹出汁を取る。そこには、常識にとらわれない自由な漢の冒険があった。

はあ、すみません。ちょっと久しぶりに美味しく出来すぎて、ちょっとテンション上がりまくってしまいました。やったことない方はぜひやってみてください。(ただし、晒し布を用意してください。目詰まり半端ないから)

ちなみに、私は、削りたての本枯節でやりました。市販の削り節の花かつおだとどうなのかな。そのあたりはまた検証していこうと思います。

一応今回のレシピ:

●牛乳 500cc

●本枯節 15g

●塩 少々

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