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枕崎、酔いどれ1泊2日弾丸ツアー

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先日、だしソムリエSytle主催の鹿児島県枕崎の鰹節製造現場視察ツアーに参加してきました。

平日の開催ながらも、全国からだしソムリエたちが約30名集結し、短い間ながら濃いひとときを共に過ごしました。

はじまりは飲みの席から

そもそも今回のツアー、事の発端は東京で開催された、だしソムリエ2級講座が終わったあとの飲み会の席からでした。だしソムリエは、講座の面白さももさることながら、そこに集う人たちとの交流、横の広がりもとても大切にしている集まりなので、なんやかんやと飲みの席があったりします。私もちょくちょくお邪魔させていただいているのですが、この宴に参加していた枕崎で鰹節やそれにまつわるビジネスをしている中原水産の中原社長と話が盛り上がったというのが事の始まりです。「枕崎で鰹節作るところ見るツアーできるといいね〜〜」みたいな感じでした。実際私もその席に居ましたし、なんなら「やりましょうやりましう!」と言った口です。

しかし、お酒の場での口約束なんて9割が社交辞令、なかなか実現しないのが関の山。まあ、そうそう実現は厳しいだろうなー。なーんて勝手に思って、私は私でタイコウさんについていって一足先に枕崎に行ったりしてホイサッサと過ごしていましたが、鹿児島の男は違ったようです。さすが明治維新で国を動かした名君がたくさん出ただけある。中原さん及び、だしソムリエSytle運営のみなさん、そしてやるとなったら早い代表の鵜飼さん。あっという間に実現となりました。

 

これは行くしかないでしょう。仕事も忙しい時期でしたが、事前に伏線を張りまくってなんとか平日2日間をキープ、枕崎へと旅立ちました。

 

鹿児島中央夕方集合。翌朝7時出発、枕崎へ

集合は、前日の夕方に鹿児島中央のホテルに集合。全国から、だしソムリエたちが集結しました。普段はFacebookなどでしか繋がりがない人たちと再会。また、新たに知り合いになる機会でもあります。

夜は鹿児島の黒豚のしゃぶしゃぶを堪能、そして屋台村で焼酎を飲み、、、気がつけば夜も更け。。。

みんなよく食べ、よく飲む。(自分もそうだけど)

やっぱり食に対してポジティブな人の集まりですから、楽しいし、なんだか居心地がいい。結構多くの参加者たちが前乗りして鹿児島入りし、既に鰹節工場を見学してきた人もいて、私としてはかなり遅れを取っていました。ヤバイヤバイ。

もう飲むしかないね。

ということで、初日の夜はほぼ酔っ払っていました。

そして、翌朝7時出発。

(えいや!と起きて、熱いシャワーでキアイを入れました)

 

鹿児島中央から枕崎へは車で1時間半くらい(だっけ?)かかります。なかなか遠い道中ですが、気心しれた仲間たちとおしゃべりしていると、あっという間に到着です。

今回は、揚村鰹節商店さんを見学させていただきました。

こじんまりとした小規模な手作りの鰹節屋さんで、丁寧に仕事をされているのが見て取れました。

焙乾する様子に食いつくだしソムリエたち。(普通の人には食い付きどころがわからないと思いますが。)

教科書で見たことが目の前で繰り広げられていると、興奮するんですよ。

中原さんがいろいろと説明してくれます。みんなメモを取っています。私は心の中にメモをとりました。

 

ツワモノを前に出汁取り教室をする心意気

揚村鰹節商店を後にした一行は、焼酎の「さつま白波」で有名な明治蔵に移動。そこの2階のスペースで、即席の出汁取り教室が準備されていました。

なるほど、確かにいま見てきた鰹節たち。実際に出汁を味わいたくなるのが心情ってもの。物事の進行としては非常に正しいねー。しかし、ここに参加する人たちは全員だしソムリエ。しかも、結構な割合で認定講師まで登りつめたツワモノたちが居ます。その人たちを前に出汁とり教室をするというは、私だったらしっぽを巻いて逃げたくなります。

しかし、ここはさすが薩摩の男。実に堂々として、己の出汁の取り方を教えてくれました。

うむうむ。やっぱり鰹出汁は美味しい。

この一滴を美味しく出したい、という気持ちはみんな一緒です。いろんなやり方、考え方。全部ありだと思いました。

そして、各自削って茶節を味わったり、買い物したり。一杯の出汁で場の空気も和みます。

写真を撮ってばかりの私を見かねて、奈良鰹の近藤さんが、写真を撮ってくれました。サンキュー。

 

その後、一階の焼酎蔵を見学し

試飲をしまくり。

ランチでも、ビールと焼酎がセルフサービス。

なんという贅沢。いや、極楽。

次の場所に移動するときには、なかなかいい感じになっていました。

最後は、霧島の坂元黒酢畑を見学に。

私としては、「だしと発酵」人間ですので、今回のルートは神がかっていました。黒酢、この類稀なる発酵食品は発酵マイスターの授業でも勉強していましたので、リアルな場で生産現場が見られるというのは、これまた興奮なのでした。

 

そんなこんなで駆け抜けた、鹿児島弾丸見学ツアー。

あっという間に終わってしまいました。

 

かなり駆け足な感じもありましたが、いろいろと見れましたし、なにより全国の同じような価値観の人たちと出会ったり再会したりする場に居れたということにとても価値を感じました。

やはり、リアルに見て聞いて感じるというのは、大事なことよね。

 

バーチャルな時代にこそ、リアルを大事にしたい!

 

次回は、前乗り、延泊など優雅に堪能できるようになりたいなあと思います。

 

 

以下、フォトギャラリーでーす。

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