だしと発酵、暮らしとデザイン

丁寧で本物の日本の次世代の食生活を提案する、ライフスタイルWEBマガジン

発酵を考える

ぬか漬けDays 〜ケール(続編)

投稿日:

【前回までのあらすじ】

「まずい、もう一杯!」で有名な野菜、ケールを糠漬けにしたものの、

時間が足りなかったようで、あまり漬かっていなく、不味いままあえなく敗退。

オリーブオイルの方が美味しい気がしてきて、青山マダムにも負け、新米発酵マイスターはいきなりピンチに。

雪辱を晴らすため、ふたたび糠床にケールを投入し、今度は古漬けにしてみることにしたのだが・・・

 

 

【本編スタート】

ということで、ふたたびケールを糠床に閉じ込め、乳酸菌、酪酸菌、産膜酵母のトリプル発酵パワーにより糠床三銃士は、野武士ケールをしっかり漬けることに。翌日は糠の底から指入れて、奥歯ガタガタゆわしてみようと思う。(←口汚い。)

浅漬けだったケールをふたたび糠床にに入れて強く叩いて空気を抜きます。

そして、24時間、しっかりと漬け込みました。

 

24時間後・・・

 

さあ、ケール君、ショータイムだ。

ドゥーン。

フフフフフフフ。

よっしゃあ、漬かってる漬かってるぅぅぅ。

前回までパリパリでグリーンの発色も強かったケールが、糠の黄土色に染まり、すっかりしんなりして、漬物らしい見た目になっています。

うむうむうむうむ!!!

今回は我々が勝利したかもしれない。

 

喜び勇んで、糠を水洗いして落とし、お皿に盛りました。

じゃじゃーん。どうです。この感じ。

ちょっとした野沢菜風じゃないですか。

いいぞいいぞ。これは期待大。

もうお茶漬けの用意しちゃおうかな!

よっしゃ、いただきます。

もぐもぐもぐ・・・

 

・・・・・・。

 

???

 

 

ま、ま、まずい。。。

 

 

 

T_T

えーとですね、前回を五段階評価すると、こうなのですが

—————————————

青臭さ:★★★★

苦 味:★★★★

えぐみ:★★★★

食感の悪さ:★★★

—————————————

今回を評価すると・・・

————————————

青臭さ:★★

苦 味:★★★★★★★

えぐみ:★★★★★★

食感の悪さ:★★★★★★★★★★

————————————

こんなことになってしまうのです。(五段階評価のはずが。。。)

青臭さは確かに取れたのですが、水分が抜けていろいろ凝縮された分、苦味やえぐみが強くなってしったようです。そして、なにより茎部分の強い繊維質がよりいっそう主張しはじめ、歯切れが悪くなり、硬い。噛むほどに消化に悪そうな食感となってしまいました。

さすが、ケール。。。AOZ48のセンターを張る存在だけある。

(※AOZ48=青汁フォーティーエイト)

大麦若葉や桑葉など、やわな研究生は目ではありません。

完全にケールの圧勝です。

 

ケール様、あなたには負けました。

野武士だの、ザーマスだの言ってすみませんでした。

強い塩分や乳酸菌の破壊力にも負けずに、あなたらしさを最後まで保っていらっしゃいました。もはや我々は施しようがありません。いままで、だいたいどんな野菜でもある程度食べられる感じに漬かってきたのですが、今回はダメでした。糠にも限界がありました。

奥歯ガタガタゆわされたのは、むしろ、私でした。

 

やはり、下ゆでするしかないのか。。。

ひとつメリットをあげるとすれば、ケールを漬けて、糠床の調子がちょっと良くなった気がするところ。

きっとケールについている野武士乳酸菌がかなり良い感じに働いたのではと思われます。

糠床を始めたばかりの糠には捨て漬け用の野菜のひとつとしてアリかもしれません。

 

 

 

ということで結論。

 

ケールの糠漬け、味はまったくオススメしません。


次は三五八漬けでリベンジかな。。(←まだ懲りていない)


-発酵を考える

執筆者:

関連記事

【三河みりん】ホンモノはここにある

  先日、だしソムリエのツアーで、愛知県の碧南市という所に、みりんと白しょうゆの醸造所に見学に行きました。 今日はそのときのみりんのレポートをしますね。   みりん、和食にはかかせ …

腐ってないのに「豆腐」?

今日のテーマは豆腐です。 「豆腐」を漢字だけを見ると、「豆」が「腐る」と書きますので、あれ、なんで?って思っちゃいますよね。 むしろ腐った豆なら、納豆のほうじゃない?と思っちゃいます。 豆を四角い箱に …

醤油を見極める

今日は、渋谷のヒカリエで行われていた「良い食品博覧会」の食の語り部のチョーコー醤油さんの講座に参加してきました。 醤油の原料である大豆に関してのお話をメインに興味深い話を聞きました! 醤油の原料といえ …

醤油にも一番搾りがあった

一番搾りというと、某ビールを思い浮かべますが、醤油にも一番搾りがありました。 そもそも醤油ってどうやって作るかを簡単に言いますと、大豆と麦と麹を塩水で寝かせて発酵させて、布で搾った液が醤油です。 つま …

糀20割の減塩みそ、それがどうした。

なんか健康に良さそうな言葉が踊ってますね はい、今日のテーマは糀20割味噌についてです。 最近の麹ブームもあってか、味噌のパッケージに糀の割合を記載してある味噌が増えましたね。このタニタ食堂の味噌を筆 …

だしと発酵、暮らしに関するヒントをデザインの視点を交えてお届けします。

2024年12月
« 1月    
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031