だしと発酵、暮らしとデザイン

丁寧で本物の日本の次世代の食生活を提案する、ライフスタイルWEBマガジン

発酵を考える

ぬか漬けDays 〜新玉ねぎ

投稿日:

さて、ひさしぶりに、ぬか漬けシリーズ。

ぬか漬けは冬はちょっと控えめになってしまいがちですが、春の陽気にあわせてぬか床も元気になってきますので、少しづつ加速していきましょう。

 

春になり、野菜売り場の光景も徐々に変わってきました。

春は苦味を味わう新芽の季節。菜の花やタラの芽など美味しいものがたくさん。

そして、新ものの野菜が出回る季節でもあります。

玉ねぎもしかり、走りの季節になりました。

季節の野菜というのは、やはり良いもので、通年買えるハウス栽培野菜にはない喜びがあるように思います。

何なのでしょうね。香りに力があるのかな?みずみずしさが強いのかな?

なにかとても生命力があるように感じます。

そして、その生命力をいただくことが季節の野菜をいただくことの喜びなのかもしれませんね。

 

なんて、ちょっとかっこいいこと言いましたが、

思えば、新玉ねぎは、スライスして氷水につけてかつお節と醤油でサラダにするくらいしか能がなかったので、そういえばぬか漬けも行けるんじゃないかと思いまして、やってみることにしたのです。

 

では、はじめましょう。

さて、どれくらい漬けようか。

ポン。

初めての野菜は、失敗した時に悲しくなるので、ちょっと控えめに、今回は1/2漬けてみることにしました。バラバラにすることなく、外皮をむいて半分に切っただけの状態で床に埋め込みました。

 

12時間後

発掘です。

 

うん。良い感じに漬かっています。

いつもこの引き上げの瞬間がドキドキ。

だいたい引き上げたときの感触で漬かり具合のイケテル度が分かってしまいます。

今回はかなり良い感じ。ちょっと寒いこの時期に12時間という設定がベストマッチしたようです。

 

 

さっそくスライスして、食べてみましょう。

いただきまーす。

 

シャクシャクシャク。

 

 

おおお!

美味しい!!!

バラバラにしないで漬けておいたのが良かったです。

外側はちょっと塩っぱくて、中は新玉ねぎらしさが残っていて

混ぜて食べると、非常に良い塩梅。

玉ねぎの生のツンとくる感じが糠に抑えられていて、マイルドに。

それでいて、生ならではのみずみずしさと、ネギの甘み、乳酸菌の酸味がマッチしてとても素晴らしいバランスになっていました。

カツオ節×醤油に匹敵する完成度と言っても良いかもしれません。

私は、95点あげちゃいます。

 

ちなみに、他の人の記事を調べたりすると、ぬか床への匂い移りがある

という指摘が結構ありました。

なるほど、それは多少あるかもしれないです。

うちのぬか床は大量の糠に1/2の玉ねぎだったので、特に気にならなかったですが、

小さなタッパーでやっている人でしたら、もしかしたら気になるかもしれませんね。

でも、いろいろな野菜を日々漬けていく一つとして、葉物を漬けながら慣らしていけば

そうそうおかしなことにはならないと思いますので、より味わい深いぬか床を目指して

多様な野菜を漬けていけるといいんじゃないでしょうか。

 

糠漬けやってるみなさん、今の時期ならではの新玉ねぎ、オススメですよ〜

 

 

つづく

 

 

 

-発酵を考える

執筆者:

関連記事

ぬか漬けDays 〜冬瓜

本日のぬか漬けは、冬瓜です。 夏が旬のこの野菜、名前の由来は、確か、冬まで日持ちするから冬瓜だとかなんとか・・・ まあ、そんなトリビアはさておき、冬瓜。出汁野郎としては、やっぱり煮物にするのが一番でし …

玄米を美味しく炊きたい 2

さて、玄米を美味しく炊く挑戦シリーズ2回目の記事です。   前回、玄米が美味しくない理由として「匂い」「食感」「味わい」の三点をあげました。 「匂い」に関しては、炊くときに塩と酒を入れると糠 …

コールラビの三五八漬け

さあ、久しぶりに漬物をしましょう。 みなさん、三五八漬けってご存知でしょうか? 塩3、米麹5、蒸した米8の割合で混ぜたものを漬床にして、お好みの野菜を漬けるお漬物なのですが、これがもう本っ当に美味しく …

かつお節を巡るエトセトラ 1 〜発酵の観点から

実は発酵食品!? はい、そうなんです。 正しくは、発酵の過程を踏んだかつお節が存在します。 かつお節は、大きく分けると、種類が二つありまして、一つは「荒節」、もう一つは「枯節」です。 その違いは、カビ …

スイカの皮の漬物は三五八漬で決まり

さて、スイカネタも3回目となりました。 もう名残の季節となってしまいましたが、スイカをいただいた後には皮も食べちゃおう!ということで、先日はぬか漬けに挑戦しました。 ぬか漬けは、まあ食べられなくはない …

だしと発酵、暮らしに関するヒントをデザインの視点を交えてお届けします。

2025年12月
« 1月    
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031