だしと発酵、暮らしとデザイン

丁寧で本物の日本の次世代の食生活を提案する、ライフスタイルWEBマガジン

だしについて 丁寧に暮らす

【MOTTAINAI】出汁ガラだって食材にしたい 2

投稿日:2019年3月30日 更新日:

 

「出汁ガラ」、その名の通り出がらしですから、味もしないし食感も硬かったりしてイマイチ。

しかし、栄養価は高いし健康にも良い。だから捨てるのはもったいない。

なので、美味しく食べられるならそれは良いこと。しかも、出汁をとった残りカスで、もう一品できてしまうんだからお得感満載。節約にもなります。前回記事では、麻婆豆腐のひき肉のかわりに厚削りの出汁ガラを使いました。しかし、いまいちうまくいかなった反省も踏まえて、新たな料理に挑戦です。

今回は

 

海鮮チヂミ

 

です。

具に使うというよりは、生地に練りこんでいけば、知らず知らずに食べられるという算段です。

なんだか人参嫌いの子供にハンバーグに混ぜて食べさせるみたいなノリに近いですが、時にはそんな騙しも必要かもしれません。

 

では、はじめます。

 

まずは出汁ガラを細かく刻みましょう。

今回の出汁ガラは、昆布、干し椎茸、混合厚削り、旨味三大巨塔のガラたちです。

とにかく細かく刻んでしまいましょう。

そして、小麦粉と片栗粉を合わせて、水と塩を入れて揉み込みます。

ちなみに、取った出汁がちょっと余っていたので、水は少なめにして、出汁も入れて生地を伸ばしました。うん、この時点で美味くなるの確定です。

今回は、強力粉も余っていたので使ってしまいましたので、ちょっと弾力がすごい。

ニラとイカを混ぜ込んで

フライパンで両面をこんがり焼きます。強力粉のせいで薄く綺麗に伸ばせず、形がかなりイマイチになってしまいましたが。。。でも、香りはとても良いです。

こんがり焼けたら、ごま油をひと回しかけて完成となります。

うん。美味しそう。

生地に出汁ガラがたくさん練りこまれていますから、ちょっと色は落ちますが、海鮮の具とあいまって、混合節の魚の香りと、椎茸のほどよい食感が良い。昆布はあまり存在は感じないものの、むしろ存在を感じないということは昆布が嫌いな人でも食べられるということですからむしろOK。

厚削りの食べづらい硬さ感も、カリっと焼いた生地のおかげで全く気になりません。カリっとさせることで、混合節自体の生臭さのようなものも感じません。

ポン酢+ごま油のタレに漬けていただくと、かなり幸せ。

大人から子供まで美味しくいただけます。

簡単なのに、非日常感もある、美味しいし、安く済むし、腹持ちも良い。健康的。良いことづくめ。

キムチを入れたり、さらにアレンジしてもよさそうです。

お好み焼きやたこ焼きなど、粉物に練り込むというのは全般的に良さそうな気がします。

 

ちなみに、以前、ほうれん草のキッシュのパイ生地に厚削りの出汁ガラを練りこんで焼いてみたことがあるのですが、これどうもベーコンやチーズなど洋風の味わいと、かつお節の和風の香りの味わいが、微妙にミスマッチで家族からは不評でした。(私個人としては美味しいと思ったのですが)

ただ、まだ諦めていなく、キッシュもおすすめのレシピを作りたいと思っています。次回はサーモンとキノコをメインにしてやってみようかなと企んでいます。美味しくできたら、記事にしますね。

 

いずれにしましても、出汁ガラを生地に練り込む、というのはオススメです。

出汁ガラの扱いに困ったら、是非トライしてみてください。

 

 

つづく。

 

-だしについて, 丁寧に暮らす

執筆者:

関連記事

出汁を引こう! 〜かつお荒節薄削り〜

以前の記事で、築地の鰹節屋さんは、荒節の鰹節を一般人には姿のままで売ってくれないと嘆いたことがありました。 その後、読者の方から連絡をいただき、ネット販売など入手できるところを教えてくれたりしたのです …

かつお節の生産現場を見学して(焼津)

どうもこんにちは、気が付けば数年放置しているこのブログですが、SNSの投稿だとタイムラインに流れるとあとは忘れられていってしまうので、こういったブログという記事はアーカイブとして残しておきたいものには …

玄米を美味しく炊きたい 2

さて、玄米を美味しく炊く挑戦シリーズ2回目の記事です。   前回、玄米が美味しくない理由として「匂い」「食感」「味わい」の三点をあげました。 「匂い」に関しては、炊くときに塩と酒を入れると糠 …

出汁を引こう! 〜発酵焼きあご

最近マイブームの素材を発酵させてからの出汁とり。 今日は、焼きあごを塩麹でつけ込んでやってみます。 【材料】 焼きあご:中3本 塩麹:大さじ1.5 昆布:10グラム 水:1.2リットル 【準備】 焼き …

【ホンモノに会いに】かつお節のタイコウさんに行く

今日はかつお節のお話。 日本で一番美味しいと信じてやまないかつお節があります。それは、東京晴海のかつお節のタイコウさんが扱うかつお節。 何が違うかと言いますと、世に出回る多くは、巻き網漁で獲れた鰹節。 …

だしと発酵、暮らしに関するヒントをデザインの視点を交えてお届けします。

2025年11月
« 1月    
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930