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発酵を考える

ぬか漬けDays 〜冬の大根

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久しぶりにぬか漬けの記事です。

今年の冬は野菜が安くて助かります。根菜も美味しい季節ですね。

さて、今までこのシリーズの記事はヘンテコな食材ばかりをぬか漬けにしてきましたが、今回はオーソドックスに大根です。

でも、ちょっと良いポイントがありますよ。では、行きましょう。

 

干すことで、旨味と歯ごたえがアップします

大根は、そのままぬか漬けにしても、もちろん良いのですが、叔母にさらに美味しくする技を教えてもらいましたので、今回はその方法です。

大根や人参など根菜類の漬物ですが、冬のこの時期は一晩外に晒して干しておくと、程よく水分が抜けて、コリコリとした食感になり、また旨味も凝縮されて、美味しくなるのです。乾燥することで細胞膜が壊れて旨味が外に出やすくなるようです。

大根だけでなく、白菜やキャベツなども同様に干すとうまいです。

ということで、もう答えがもう全部出てしまいましたが、製作過程をおさらいしていきましょう。

 

準備は夜から

まずは、皮をむいて、程よく切り分けます。(皮付きでも良いと思いますが、より早く乾かすために皮は取ります。皮付きのままやる場合はよくよく洗いましょう)

で、こういう干すやつに入れて、外に出して一晩置いておきましょう。

干し器は1000円くらいで買えますから、一つあると重宝します。うちはマンションなのでベランダの物干しにかけておきます。

昼は洗濯物、夜は食材。物干し竿がダブルブッキングになることもないので、家族も平和に。

翌朝、触ってみると、いい感じに水分が抜けております。

あとはいつもと同じように、ぬか床に漬け込み半日〜1日つけます。

冬の時期は、糠の乳酸菌の活動は控えめなので、ぬか漬けにはあまりいい季節ではないのですが、漬け込む時間を調整するなどすれば美味しく出来上がります。

で、完成です。

もともと水分が程よく抜けていたので、いつもよりフニャフニャな気がします。

切り分けていただきましょう。

切り分ける前はフニャフニャだった大根も、こうやって切って食べると、たくあんのような独特のコリコリ感があります。

うん、うまい。

みずみずしい漬物も美味しいですが、一手間加わった漬物も、味わいがあって良いものです。

 

人参やカブなどでも同じようにできますので、冬のこの時期ならではの干してつける、というのをやってみるのがオススメです。

 

この干すという作業。農家の方や、昔からやってる方には当たり前のことかもしれませんが、都会のマンション暮らしの現代っ子には意外と知られていない技だと思います。しかも都会でも全然できちゃいますからオススメです。野菜買いすぎて困った時にもとりあえず干しとくってのも良いかもしれませんね。

ぜひ、みなさんもいかがですか。

 

 

 

 

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