生しょうゆってありますよね、あれの使い方を僕はずーっと勘違いしていました。。。
「生」っていうくらいだから、
やっぱり生のまま味わうのがいいんじゃないかと思っていたわけで、
つまり、使い道としては、お刺身だったり冷奴だったり、
冷たい食べ物につけたりかけたりするのに使うのが美味しい使い方だと、
漠然と信じ込んでしまっていました。
おそらく、世の中のほとんどの人もそうなのではないでしょうか?
生ビール、生しぼり、生乳、生キャラメル、生チョコ・・・
鮮度が高そうで日持ちしなくて、その時が一番美味しそうな
「生」という響きはなんだか日本人にとっては
特別な響きがあるようにも思います。
だから、生しょうゆも、決してあたためることなく味わうべきだと。
ブブー!!!大間違いでした!それ!
なんと、生しょうゆは、加熱した方が美味しいんです!!!
まじかよ・・・
そうなんです。生しょうゆは加熱と仲良しなんです。
どういうことかと言いますと、
醤油というのは、大豆と小麦を塩水の中で発酵させておいしくなったところを絞った液体ですが、そのままでは菌が生きたままだから、製品として世の中に流通させるためには殺菌する必要があります。(厳密にいうと殺菌というか、菌から出てきた酵素の力を失活させる工程)
その作業を「火入れ」というのですが、この火入れにはもうひとつ大きな役割がありまして、「醤油らしい香りを出す」ということにも役立っているのです。だから生しょうゆの段階だとまだ醤油らしい香りが立っていないのでまだまだ未熟な状態。(という言い方が正しいかわかりませんが)
だから、火入れすることでようやくみなさんがいつも味わっている醤油らしい醤油に仕上がります。
つまり、生しょうゆを美味しく味わうには、暖かい料理に使うことで初めて調理の中で「火入れ」が行われることになり、そこで醤油らしい香りが立ち上がるということになるのです。
じゃあ、べつにいつもの醤油でええやん。と思うかもしれませんが、それがそうでもなくて、やっぱりその場で火入れしてフワっと立ち上がった醤油の香りというのはその時その瞬間のものです。だから、その香りMAXのときを味わい楽しむためには生しょうゆという存在はすごく良いのです。
いかがでしたでしょうか。生しょうゆを誤解していた人が多いんじゃないかとおもいますので、ぜひご自宅でも試して見てください。
ちなみに、この生しょうゆを日本で初めて製品化して世に送り出したのは埼玉県の弓削多醤油。
ここでは生しょうゆが看板商品として要冷蔵で販売されています。
大手メーカーの生しょうゆは、火入れはしていないいものの、菌の数を減らすためにフィルターによる濾過が行われています。一方弓削多醤油さんの生しょうゆはこし布でしぼったまんまです。
はっきりいって一般流通商品としては非常に扱いづらい醤油ではありますが、他のどこでも味わえない醤油蔵からそのままの醤油。ぜひ味わっていただければと思います。
なお、弓削多醤油さんの生しょうゆは丸大豆を使っていますので、しぼったままだと大豆の油が含まれています。この油を取り除いたものが一般販売されていますが、本当に絞ったまんまの油もあるまんまの醤油は弓削多醤油の蔵の2階のカフェテリアでここにきた人だけが買うことができます。
これは最高にグレートに美味しいです。独特のコクも加わって濁りもまた味わい深く、ぜひ味わってもらいたいなと思っています。埼玉県日高地方に行くことがあればぜひ立ち寄っていただいて、必ず買い求めてくださいね!
なお、弓削多醤油の弓削多社長をインタビューさせていただきました。
こちらもよかったらご覧くださいね!
https://youtu.be/Z-UJ3ZgIcZs
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弓削多醤油の醤油麹と塩水を使って自宅で醤油を仕込める醤油キットを販売!
これを買えば最高に美味しい生しょうゆを自宅で仕込むことができます!こちらもぜひご利用ください。一年中いつでもご活用いただけます!弓削多社長による美味しく熟成させるための動画も販売中です