年の瀬が迫りました。
お節作りも絶賛進行中ですが、ちょっと脱線。
先日作った橙のポン酢、橙がちょっと余ていて、晩酌の焼酎に割る元に使ったりして楽しんではいるのですが、せっかくなのでもうちょっと何かしてやりたいと思いました。
うーん、そうだな。
あ、閃いた!
鰹節でポン酢が作れるなら、煮干しで作ったら、どんな感じになるんだろう。
ということで、今回は煮干しでポン酢を作りました。
レシピは以下の通り
●醤油:500cc
●みりん:100cc
●橙果汁:500cc
●煮干し:65g
●昆布:10g
●水:100cc
今回のポイントは、水を加えたことです。
煮干しには塩分が含まれているので、かつお節と同じ分量ですと、塩分が多くなりすぎるのではないかと思い、水を1/2カップ加えることにしました。
もちろん、日保ちさせる調味料ですので、煮沸は必須です。
煮干しは、あまり魚のパンチが強すぎない、瀬戸内の白口としました。
まずは、煮切ったみりんに醤油と煮沸水を加えて、沸騰直前まで温めた後に
煮干しと昆布を加えて、一晩寝かせます。
これで醤油に出汁の旨味が移ります。
翌朝、ザルで漉します。(前回も言いましたように、この醤油はすでに美味いです)
ここに、橙を加えれば、煮干しポン酢の完成!!
うーん、とっても簡単〜。
フルーチェを作るのと変わらない感覚。
さっそく一口味わってみますと、鰹節とも一味違う、面白いポン酢が出来上がっていました。
もちろん、鰹節と比べちゃいますと、ちょっと洗練度には欠ける気はしますが、でも、これはこれで美味しいと思いました。
小魚を砂糖醤油で煮詰めた佃煮ってありますよね、あの風味に柑橘が加わったような感じが近いです。
(って、そのまんまか)
地方の道の駅とかで売ってたら、つい買ってしまうかもしれない、そんな素朴なポン酢が出来上がりました。
どんな料理に合うのかなあ。
お正月なら、お餅に大根おろしにこのポン酢をかけたら、美味しいかも!?
ちなみに、出汁ガラとなった煮干しと昆布は、捨てることなく、
みりんを加えて甘辛く煮付けると、美味しい佃煮になります。
たくさん食べるにはちょっと塩っぱいのですが、なんだか昔ながらの江戸の佃煮のような仕上がりになります。
ポン酢作りでは必ず醤油漬けの副産物が出来上がります。
出汁も楽しい、出汁ガラも楽しい。1粒で2度美味しい。
さらに絞った皮をお風呂に入れたりして3度美味しい。
それが、ポン酢作りの醍醐味です。
しかも、出来上がりは、悶絶するくらい美味しいです。
ぜひ、あなたのご家庭でも、いかがですか?
p.s.
今回、煮干しは沸騰直前の醤油で漬け込みましたので、完全な煮沸は出来ていません。塩分濃度がそれなりに高いので、日保ちはすると思いますが、もしかしたら鰹節のポン酢よりも足が速いかもしれません。その辺りはどうなるかも経過観察をしていきたいと思います。
(煮干し出汁は、水出しで取った出汁だったとしても、一度煮沸するように言われています。結構雑菌がいるみたいなので殺菌する必要があるのです。しかし、ポン酢作りにおいては、醤油は風味の問題もあるので沸騰はさせたくなく、その狭間で悩ましいところではありました。まあ、食中毒とか、酷いことはそうそう起こらないとは思いますが。お裾分けしたY山師匠へ、ということで使う前に一度味見してからお願いしまーす。)