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発酵を考える

醤(ひしお)を作る 2

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約2週間前に仕込んだ醤(ひしお)が、ついについに完成しました!

毎朝1回、丁寧にかき回して中に空気をいれて、発酵が進むのを観察する日々はとても楽しくありました。ちなみにこの2週間は納豆も食べずに、また、右手はぬか床をいじるので、左手だけでコネコネしました。すっかり左手は醤の香りがする体になりました。(うそ)

ちなみに、温度を測ると、外気よりも0.5度から1度くらい高いことが多かったです。

こういう数値をみると、「ああ、生きているんだ。」という感じがしてうれしくなりました。酵母のようにピチピチ泡立ったりはしませんが、日々着実にコツコツと熟成されていく感じが、確かな職人を見ているようでなかなか良かったです。

下の写真は毎朝の記録です。

もうちょっと、グラデーションのように変化してくれれば楽しかったのですが、外観上はあまり変化はありませんでした;;

ただ、香りは少しづつ変わっていきました。最初は麦茶のような、古いアイスコーヒーのような、焙煎されたような不思議な香りがしていました。日が経つにつれて醤油らしい香りになり、最後は醤油とも言えないかなり深みのある香りとなって行きました。発酵により自己分解もしていくのか、大豆も指で軽く潰せるくらいに柔らかくなり、小麦はとけて最後はほとんど見当たらなくなりました。

醤をこねた後の手は、洗うのがもったいないので、ペロリと舐めて、日々の味の変化も楽しみました。なんというか、醤油と味噌の間というか、不思議な感じです。

ということで、ご覧のような感じに出来上がりました。(って、いつの段階をもって完成とするかは、なんとも言えないところはあるのですが)

塩麹や醤油麹とも違う、深みや苦みなど複雑な味わいがします。ずばり、これだけで日本酒が飲めます。

もちろん、いろいろな料理に使いたいのですが、最近ちょっと忙しくてなかなか料理をしている時間がなく

とりいそぎ一品だけつくりました。

じゃじゃーん、鶏むね肉の醤漬け焼きです。

鶏むね肉をビニールに入れて、醤を大さじ2くらいいれて、よく揉みこんで半日ほど放置。

それだけなのに、なんとあら不思議。いつもなら堅くなってしまうむね肉が焼いてもふわっとジューシーな味わいに!!

麹漬けよりも麹香が抑えられた、より複雑な味わいの照り焼きになりました。麹漬けも美味しいのですが、ずっと食べているとちょっと飽きるときもあるので、この醤は良いかもしれません。ただ、焦げ付きやすさは、米麹と同じくらいありますね。強火だとすぐに焦げちゃいますので、火加減は気をつける必要があります。

発酵力がすごいので、あまり長く浸けておくと、対象物が解けてしまうそうで、漬け過ぎも注意なんだとか。強いね。

今後が楽しみだなあ。

次回は、いろいろな料理に挑戦して、それらをレポート出来るようにしたいと思います!

ひとまず、ひしお君、完成のご報告でした!

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