本物を極める出汁野郎にとっては、「味の素」っていうやつは、まがいもので健康に悪くて味覚音痴になる、というケチョンケチョンの言われっぷりで目の敵にされています。
たしかに、本物の出汁と、ほんだしをお湯に溶いたものを飲み比べると、ほんだしは、のどの奥にまとわりつくようなうまみの感じがあって、人工的にむりやり味蕾に働きかけられているような感覚を覚えます。「ああ、なんか無理矢理うまみをブーストされた感じ。」します。だから、出汁野郎の言い分もとっても分かります。
だけど、街の中華料理屋さんでは味の素がないとあの味は出ませんし、東南アジアの料理なんかも、いまや必需品。うちは普段はあまり使わないですが、ケースバイケースで、料理を楽しむための1アイテムとして、その存在は認めて上げてもいいんじゃないかなとは思っています。
そんなわけで前置きが長くなりましたが、
うま味調味料、うちにも一応あります。
そして、ふと、成分ってどうなっているんだろうと思って、裏面を見てみました。
そうしましたところ、下記のようになっていました。
●グルタミン酸ナトリウム 97.5%
●イノシン酸ナトリウム 1.25%
●グアニル酸ナトリウム 1.25%
ん。なんだなんだ?
ほとんど全部グルタミン酸やん。。ごく僅かに入っているイノシン酸とグアニル酸は、意味あるんかね?
(ちなみに、グルタミン酸は、昆布など植物性のものに多く含まれるうまみ物質、イノシン酸は肉や魚など動物性のものに多く含まれるうまみ物質、グアニル酸は干ししいたけなどキノコ類に含まれるうまみ物質です)
ということで、味の素お客様相談センターに聞いてみました。
この僅かながらに入っているイノシンとグアニルは何のため?うまみの相乗効果のため??と。
そうしましたら、さすが大企業。ご丁寧にお返事頂きました。ありがとうございます。
以下、味の素からの返答です。
『なぜイノシシ酸とグアニル酸が僅かながらに
含有しているのでしょうか?』とのこと、
お客様の仰るとおり、『うまみの相乗効果』のため、配合しております。
また、『イノシン酸もグアニル酸ももっと入っていてもいいのでは』とのこと、
イノシン酸とグアニル酸の割合を大きくしますと、
それだけうま味も強くなりますが、
ご家庭での、いろいろなお料理や下ごしらえへの使いやすさから、
弊社では、うま味調味料「味の素」、「うま味だし・ハイミー」の割合と
させていただいております。
なお、「うま味だし・ハイミー」の成分は、
グルタミン酸ナトリウム 92%、
イノシン酸ナトリウム 4%、
グアニル酸ナトリウム 4%となっております。
強いうま味をお好みの場合は、「ハイミー」をおすすめいたします。
■「うま味だし・ハイミー」
https://www.ajinomoto.co.jp/products/detail/?ProductName=hime
おおおお。なるほど、やはり相乗効果のために配合しているのか!
しかもさらりと、ハイミーの宣伝もしてくるあたり、やるなあぁ。
いずれにしても、グルタミン酸がメインってことは、動物性の食材とあわせると、うまみが倍増して良いんだろうなあ。卵かけご飯にちょこっと振ると、すごいうまみが増す感じありますものね。なるほどねー。
イノシン酸メインの味の素とか、グアニル酸メインの味の素あったら、どんな感じなんだろう。そんなの世の中にあったら試してみたいわー。
とおもって、調べてみたら、ありましたありました。
リボヌクレオタイドナトリウムという成分でイノシン酸とグアニル酸を合わせた成分だそうです。
https://www.amazon.co.jp/%E9%A3%9F%E5%93%81%E6%B7%BB%E5%8A%A0%E7%89%A9-%E5%91%B3%E5%85%83-%E6%A0%B8%E9%85%B8-%EF%BC%91kg/dp/B009YNY7K8/ref=sr_1_9?s=food-beverage&ie=UTF8&qid=1535727890&sr=1-9&keywords=%E3%82%A4%E3%83%8E%E3%82%B7%E3%83%B3%E9%85%B8
うわああ。なんだか、すごい体に悪そう。。ザ、化学調味料って感じ。
これをなめて、「ウッヘッヘッヘ」って言ってたら、なんか警察がやってきそう。
しかし、どんな感じなんだろう。少しだけ気になる。
(いつか、いい出汁が出なくて自暴自棄になったら、買ってみようかな。。。)