だしと発酵、暮らしとデザイン

丁寧で本物の日本の次世代の食生活を提案する、ライフスタイルWEBマガジン

だしについて

めんつゆバカ一代 3

投稿日:

いやー、毎日暑いですね。

こう暑いとお昼はさっぱり冷たい麺類がいいですね。

となると、めんつゆ野郎の魂に火がつきます。

えー、今日は、いりこでめんつゆ作ります。

1リットルの水に、片手一掴みのいりこと、昆布、ほんのちょっと干し椎茸。

いりこは大羽の白口、昆布は羅臼、しいたけは大分の原木栽培です。えへん。

さて、しばらく冷蔵庫で水出しした後に、火をいれます。

薄削りの節類とちがって、身が大きい煮干し類はじっくり出汁を取ると美味しくなります。ただし沸騰させると魚の臭みも出るので、温度は注意。トロ火でゆっくり煮立たせないように5分くらい。

今日は昆布と椎茸の水出し時間が短かったので、火を止めてすぐに取り出さず、しばらくそのまま放置して余熱で後出し方式に。

人肌程度まで冷めたころに、味見。うむうむ、いい感じ、決まった。口の奥の舌の付け根の両サイドがうまみでキュッとなる感じ。めんつゆですから、出汁がしっかり効いている感じが合います。

出汁は澄んだ黄金色。濁らず取れると、気分も上がります。

さっそく、特製のかえしと混ぜ合わせます。

水差しにめんつゆを入れて完成。

さあ、麺を茹でてフィニッシュへ。

ぬか漬けや出汁ガラを使った副菜を添えて、夏のお昼ごはんの完成です。いただきまーす。

ずるるる。ずるるる。

おおー、いりこだけでもちゃんとめんつゆになってるなってる。かつお節の燻した香りはなくとも、いりこの強い風味とうまみが、甘じょっぱいかえしと合わさって、めんつゆとしてのまとまりを作り上げています。

アリだね、アリ。

ふと、横の席の奥さんの表情を覗き込み感想を聞いてみました。

「ま、いいんじゃないの?ザ、いりこってかんじだね。まあ、個人的にはかつお節とかいろいろブレンドされてるほうが好きかもだけど。いりこだけだと、若干単調かな。まあ、好みもあるかな」

んー、この反応だと、65点くらいかなぁ、、、

僕としては、78点くらい行ったと思ったんだけどなぁ。次回は出汁のシングルモルトはそろそろやめて、ブレンドして遊ぼうかな。

ま飽くなきめんつゆ作りは、まだまだ続くのであった。

-だしについて

執筆者:

関連記事

枕崎、鰹節をめぐる旅 〜フォトギャラリー〜

今回ご縁をいただき、鰹節作りの現場を見学させていただく機会に恵まれました。ここは鰹節の一大産地、鹿児島県枕崎市。本州の一番南の端っこです。 今回の旅を通して、あまりにもたくさん感じたことがあり過ぎ、全 …

出汁を引こう! 〜精進だし〜

植物性の旨みをしみじみ味わう精進だし 2回目の出汁の引き方は、精進だしです。 (いきなりマニアックな路線にいきましてすみません。 ) 精進だしとは、精進料理に使われるだしで、動物性の素材を使いません。 …

出汁無しおでん

以前、豚汁は出汁を使わないで作ったほうが実は美味しくできるという記事を書きましたが、同じく、おでんも具材から出る旨味だけで美味しくできるということだそうですので、これはやってみないといけないと思い、冬 …

めんつゆバカ一代 2

さあ、今日はそばつゆ作るぞ! 日曜日、いつも無計画に、心の声に忠実に、つゆ作りが始まります。 (といっても、昆布や椎茸の水出しの関係で、最低半日はかかるんですけどネ) 通常、専門店のそばつゆは、かつお …

しいたけ出汁をひとさじ、3D出汁へ

今日は、しいたけ出汁が加わったときの出汁のイメージを図解してみようと思います。どういうことか、まあまあ、さっそくはじめて見ましょう。 まずは、塩を点と仮定したとします。 ここに醤油や味噌といった調味料 …

だしと発酵、暮らしに関するヒントをデザインの視点を交えてお届けします。

2025年11月
« 1月    
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930